聖路加国際病院での活動
1. PICSパンフレット
ICUに入院した患者さんとご家族さんにこのようなパンフレットをお渡しし、PICS/PICS-Fの説明をおこなっています。こちらは「ABCDEFGHバンドル」のH:Handout materials on PICS and PICS-F(PICSやPICS-Fについての書面での情報提供)で推奨されています。
PICS/PICS-Fを疑う症状が出現した際に相談できる窓口を明記しておくことで、PICS/PICS-Fの早期発見に役立つと考えられます。
2. PICSラウンド
週に1回(毎週木曜の14時30分〜)PICSラウンドを行なっています。救命センターICUを退室した後の患者さんを訪問し、PICS症状の出現がないかを確認しています。また、ICU日記をお渡しし、欠如した記憶の穴埋めを行ったりもしています。意識のない患者さんに対してはご家族のお話を聞いたり、ご家族にICU日記をお渡ししています。
3. ICU日記
ICUに入室している際に鎮静薬や脳卒中などの影響で意思疎通が取れない患者さんに対し、看護師が1日1ページ日記を書いています。 書いた日記は後日、患者さんが一般床に退室した際にご本人もしくはご家族さんにお渡ししています。


しかし、こういった介入が一部の患者さんにとってはマイナスに働くこともあります。患者さん1人1人の様子を細かくチェックし、あくまでも、患者さんやご家族さん自身が我々の介入を求めた場合にのみ、このような介入を行なっております。 今後はこれらの介入を含む「PICS-F予防バンドル」を提唱し、患者家族ケアの普及、マニュアル作成のための臨床研究を継続していく予定です。